【DIY初心者必見】ペンキの必要量の計算方法を解説!
公開日 2025年6月18日 最終更新日 2025年6月24日

「これからDIYを始めよう!」という人が悩むことはいくつかあると思います。
その一つが、ペンキの必要量ではないでしょうか。塗装したいものや塗りたいペンキが決まっても、必要量が分からなければどれだけ購入すればよいか悩むものです。 逆にいえば、ペンキの必要量が分かれば、購入すべきペンキの量(缶数)も把握できます。
そこで今回は、ペンキの必要量の計算方法を解説していきます。ペンキの必要量をどのように計算すればよいか、塗装する対象ごとにわかりやすく説明しますので、ぜひ参考にしてください!
【基本の計算】ペンキの必要量の計算方法
まずは、基本中の基本、平面的なものを塗装するペンキの必要量の計算方法からみていきましょう。 平面的なものというと、壁が代表的ですね。内壁塗装を検討している方にとっても重要な情報だと思います。
ペンキの必要量の計算式
ペンキの必要量を計算するには、以下の項目をしっかり把握する必要があります。
・塗装面積(㎡)
・塗布回数(多くは1~2回)
・ペンキ別の規定塗布量(1㎡あたりに必要なペンキの量)
上記を把握した上で、以下の計算式を用いて必要量を算出します。
ペンキの必要量=塗装面積×塗布回数×規定塗布量 |
例えば、塗装面積が100㎡、2度塗りで規定塗布量が0.11〜0.17㎏/㎡の場合、ペンキの必要量は100×2×0.11/0.17=22㎏〜34㎏となります。1度塗りの場合は、半分の量つまり11㎏〜17㎏です。
簡単にいうと、ペンキの必要量は塗装面積・塗布回数・規定塗布量に比例して多くなる、というわけです。
塗装面積・塗布回数・規定塗布量の求め方

ペンキの必要量の計算に必要な、塗装面積・塗布回数・規定塗布量の求め方についてです。
塗装面積の求め方
塗装面積は、塗装する壁の面積を㎡単位で測ることで算出できます。
図面がある場合、壁の高さと幅を読み取り、高さ×幅で計算しましょう。窓やドアなど塗らない部分がある場合は、その部分の面積を測り、壁の面積から差し引きます。
例えば、壁の高さが3mで幅が5mの場合、壁の面積は3×5m=15㎡です。塗らない窓の面積が2㎡だとすると、15-2㎡=13㎡が実際の塗装面積となります。
塗布回数の求め方
塗布回数は、主に「塗料の種類」と「下地の状態」の2つの要素で決まります。
外壁塗装では、下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りが一般的ですが、内壁塗装では上塗りの2回塗りをするのが基本です。
塗料の種類にもよりますが、1回塗りだと下地が透けて見えたりムラが生じたりすることがあるため、2回塗りがよいとされています。
規定塗布量の求め方
規定塗布量は、塗料メーカーが製品ごとに定める「1㎡あたりに必要なペンキの量」のことです。製品のパッケージや仕様書、メーカーのホームページ・カタログなどに記載があります。 ペンキの種類によっては、通常のペンキより規定量が多く、同じ面積でも多くのペンキを必要とする場合があるので必ず確認しましょう。
【応用の計算】円形・球形のものに塗るペンキの必要量

DIYでペンキを塗装する時、「四角形や平面的ではないものに塗りたい」と思う場面が出てくるかもしれません。では、平面的ではないもの、例えば円形のもの・球形のものを塗装する場合、ペンキの必要量はどのように計算すればよいのでしょうか。
円形のものを塗るペンキの必要量は?
円形のものに塗るペンキの必要量は、円の面積・塗布回数・規定塗布量で計算できます。基本の計算とほとんど同じですが、円の面積を算出しなければならない分、手間がかかります。
円の面積の計算式は以下の通りです。
円の面積(㎠)=半径×半径×π(3.14) |
例えば、半径が10㎝の円があったとすると、10×10×3.14=314㎠で面積は314㎠になります。㎡に換算すると0.0314㎡です。
円の面積さえわかれば、後は基本の計算式に当てはめるだけでペンキの必要量が算出できます。
ペンキの必要量=塗装面積×塗布回数×規定塗布量 |
半径10㎝の円で例えると、塗布回数が1回で規定塗布量が0.11〜0.17㎏/㎡の場合、ペンキの必要量は0.0314×1×0.11/0.17=約0.003〜0.005㎏です。
球形のものを塗るペンキの必要量は?
球形のものに塗るペンキの必要量は、球の表面積・塗布回数・規定塗布量で計算できます。
球の表面積の計算式は以下の通りです。
球の表面積(㎡)=半径×半径×π(3.14)×4 |
例えば、半径が10㎝(0.1m)の球があったとすると、0.1×0.1×3.14×4=0.1256で表面積は0.1256㎡になります。塗布回数が1回で規定塗布量が0.11〜0.17㎏/㎡の場合、ペンキの必要量は0.1256×1×0.11/0.17=約0.014〜0.021㎏です。
【DIYに応用】植木鉢を塗装する場合のペンキの必要量

ペンキを使ったDIY塗装では、植木鉢のアレンジが人気です。
植木鉢に塗るペンキの購入にあたって、必要量を事前に知っておけば、買いすぎたり足りなかったりする心配がありません。
植木鉢の塗装で使うペンキの必要量は、植木鉢の表面積・塗布回数・規定塗布量で計算します。
植木鉢の表面積の求め方は形状によって異なりますが、ここでは一般的な円柱形の植木鉢を2度塗りする事例でご紹介します。
植木鉢の表面積(㎡)=半径×3.14×2×(半径+高さ) |
例えば、半径10㎝(0.1m)・高さ20㎝(0.2m)の植木鉢を2度塗りする場合、表面積は0.1×3.14×2×(0.1+0.2)=0.1884㎡となります。規定塗布量が0.11〜0.17㎏/㎡の場合、ペンキの必要量は0.1256×0.11/0.17=約0.021〜0.032㎏です。
プランターを塗装する場合は、まず以下の方法で表面積を計算します。
プランターの表面積=幅×奥行 |
例えば、幅30㎝で奥行20㎝のプランターであれば、表面積は0.3×0.2=0.06㎡となります。
このプランターを2度塗りする場合、ペンキの必要量は0.06×0.11/0.17=約0.007~0.010㎏です。
エコスのペンキ(オーガニックペイント)の必要量は?
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DIY塗装をするにあたり、塗りたいペンキが決まっている場合は、メーカーのホームページやカタログ、仕様書を必要量計算の参考にしましょう。 ここでは、グリーンエレファント社のエコスオーガニックペイントを例に挙げて、ペンキの必要量の計算方法をご紹介します。
ECOSオーガニックチョークボードペイントとは?
ECOSオーガニックチョークボードペイントとは、グリーンエレファント社が輸入販売を行う海外ペンキです。塗った箇所が黒板として使える画期的なペンキで、完全無害にこだわり、2人のイギリス人によって開発されました。
エコスの開発までの経緯や安全性については、こちらの記事を参考にしてください。
特筆すべきなのは、VOC(揮発性有機化合物)の含有量がゼロであること。
VOCは塗料などに含まれる化学物質のことで、健康被害や環境汚染の原因になります。 国の機関や各自治体では、VOC含有量が少ない、もしくはゼロVOCの製品を選ぶことを推奨しています。
こうした背景から、最近ではゼロVOCの水性塗料が多く流通するようになりました。 しかし、ゼロVOCが必ずしも有害物質ゼロではない点を見落としがちです。
なぜなら、VOCと定義されていない有害物質もあるからです。 グリーンエレファント社のエコスオーガニックペイントは、VOCを含むあらゆる有害部室を含まないペンキとして注目されています。
ECOSオーガニックチョークボードペイントの必要量は

エコスのペンキの必要量は、公式サイトの仕様書に目安が記載されています。 使用可能な場所は、壁や建具、家具、石膏ボード、鋼板などです。いずれも2度塗りが推奨されています。ペンキの販売単位は、「120ml」「400ml」「1L」「1ガロン」の4種類です。 各販売単位での2度塗り時の塗装面積目安は次のようになっています。
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実際に内壁塗装をする場合、1Lサイズでは4畳半〜6畳の壁1面程度が塗装できます。つまり、窓やドアなどを考慮せず、単純に1部屋の4面を塗装するには、4L必要ということです。
窓やドアなど、塗らない部分が大きくなるのであれば、1ガロンのペンキでも足りる可能性があるでしょう。
ただし、凹凸のある壁紙を塗装する場合、平らな場所を塗装するよりも表面積が広くなります。そのため、仕様書に記載がある目安量より多めにペンキが必要になるので注意しましょう。
どの程度の凹凸かにもよりますが、1.5〜2倍の量が必要になるケースが多いようです。
ペンキを購入する際は、買い足しの手間が生じないよう、量に余裕を持って購入するのがおすすめです。

担当ライター
WEBライター 原野 光佳(はらの るか)
WEBライターとして、さまざまなジャンルの記事を執筆しています。
インテリアデザインやおしゃれな家具・雑貨、色の持つ効果などに関して勉強中です。
化粧品や食品などもオーガニックを好んでおり、ユーザー目線でオーガニックペイントの魅力を伝えていきます!