赤ちゃんの積み木に使われている塗料は成分を確認すべき!安全な塗料とは?

公開日 2025年6月26日 最終更新日 2025年6月29日

積み木は、もっともポピュラーな赤ちゃんのおもちゃの一つです。

本格的に積み木で遊ぶようになるのは1歳ごろからといわれていますが、0歳のうちから赤ちゃんに積み木を持たせるご家庭も少なくありません。

赤ちゃんを積み木で遊ばせる上で注意したいのが、積み木に使われている「成分」です。

近年では、多くの積み木に使用される素材や塗料の安全性は高くなっていますが、中には毒性を持つものもあり、人体に影響を及ぼす可能性があります。

この記事では、赤ちゃんの積み木に使われている塗料について、注意が必要なものや毒性のある成分をご紹介します。

安全な塗料や成分、赤ちゃんの積み木をDIYで作成する方法も併せてご紹介するので、赤ちゃんの積み木遊びデビューを予定している方は参考にしてくださいね!

赤ちゃんが積み木遊びをする年齢は?何でも口に入れるのはなぜ?

赤ちゃんに積み木遊びをさせることには、手先の発達を促す・集中力を鍛える・空間認識能力を育てる・想像力を育むなど、さまざまなメリットがあります。

赤ちゃんが積み木遊びをする年齢は、一概に「何歳」とは言い切れません。

赤ちゃんの年齢によって積み木の遊び方は変わりますが、0歳からでも積み木遊び自体は可能です。

0歳の赤ちゃんは、積み木を手に取ったり振ってみたり、五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)で認識しようとします。

1歳以上になると、積み木を並べる・積み上げるなど本来の遊び方をするようになります。

2〜3歳の赤ちゃんは、積み木で動物や人の顔など、具体的なものを作ろうとするのが特徴的です。0歳の赤ちゃんは、積み木の情報を得るため、口に入れてしまうことがあります。これは、成長過程で自然な行動であり、脳や五感の発達を促す効果があるため、過剰に心配する必要はありません。

赤ちゃんの積み木で注意が必要な塗料・毒性のある成分

赤ちゃんが何でも口に入れてしまうのは、成長の証ともいえます。そこで注意すべきなのが、積み木に使われている「塗料」です。

赤ちゃんが積み木を口に入れた時、塗料が溶け出して体内に入ると、健康リスクが生じる可能性があります。

赤ちゃんの積み木を選ぶ際は、人体に影響のある塗料や毒性のある成分は避けるようにしましょう。以下で詳しく解説します。

法規制されている成分

塗料の規制に関連する法律はいくつかありますが、その中で一般家庭に深くかかわるのが「食品衛生法」と「VOC規制(建築基準法)」です。

日本では、食品衛生法により、子供用おもちゃに使用する素材が規制されています。

具体的には、赤ちゃんの口に触れることで健康を損なう恐れがあるおもちゃ(積み木・ガラガラ・ブロック玩具・ボールなど)の使用材料で、重金属やヒ素、フタル酸ジイソノニル・フタル酸ビスを含むポリ塩化ビニルが溶出されるものは、販売や製造、輸入が禁止されています。

また、大気汚染予防法のVOC規制では、一定規模以上のVOC(揮発性有機化合物)を排出する施設に対し、排出基準や測定義務などの規制を行っています。

一般家庭では、シックハウス症候群対策として、建築基準法で「ホルムアルデヒド」「クロルピリホス」、4VOC(トルエン、キシレン、エチルベンゼン、スチレン)が規制されています。これらの成分は主に建材に使用されるものですが、塗料に含まれる可能性もあるため注意が必要です。

《参考サイト》日本合板工業組合連合会

建築基準法のシックハウス対策


VOCや有害物質が含まれる塗料

油性塗料は水性塗料に比べて、VOCや有害物質の含有量が多いです。塗料を塗りやすくするため、シンナーが含まれている物もあります。

VOCは蒸発しやすく、大気中で気体になる性質を持ちます。そのため、赤ちゃんが口に入れなくとも、部屋に置いておくだけで室内のVOC濃度を上昇させるリスクがあるわけです。

VOCは光化学オキシダントの原因となり、濃度が濃くなると光化学スモッグを発生させます。PM2.5の発生原因にもなるため、人体や環境への悪影響が懸念されています。

家庭でのVOC対策として、また赤ちゃんの健康を守る対策として、なるべくVOCの量が少ない塗料、素材を選びましょう。

また、VOCに該当しない物質にも有害物質は存在します。塗料に使用されるVOC以外の有害物質の代表例は、鉛やカドミウム、水銀などの重金属です。「法規制されている成分」でご紹介した通り、赤ちゃんが口に入れた時に健康リスクが生じるものなので避けるべきでしょう。

《参考サイト》町田市ホームページ

VOC(揮発性有機化合物)対策について

一部の布やプラスチック素材

赤ちゃんの積み木選びでは、塗料だけでなく素材も考慮すべきです。

例えば、一部の布やプラスチックには有害物質が使用されていることがあります。

布製のおもちゃは法規制されていないため、布地にホルムアルデヒドが含まれる加工剤が使用されている可能性があるのです。

健康被害が生じるほどのホルムアルデヒド量が含有されるケースは稀だと思いますが、東京都では布製おもちゃは洗濯してから遊ばせることを推奨しています。

また、プラスチック製のおもちゃには、フタル酸エステルが含まれることがあります。長期的に考えると、赤ちゃんに健康被害を及ぼす可能性があるため、安全基準を満たしたおもちゃを選ぶ、赤ちゃんが口に入れないよう注意するなどの対策が必要です。

赤ちゃんの積み木に使用される塗料で安全性の高いもの

赤ちゃんの積み木に使用される塗料で安全性が高いのは、VOCをほとんど含まない、もしくはVOCを全く含まない水性塗料です。

油性塗料も水性塗料もペンキの一種ですが、希釈剤に大きな違いがあります。

油性塗料はシンナーなどの有機溶剤を希釈剤として使用するため、塗装中や塗装後にきつい臭いが発生します。

一方、水性塗料は水を希釈剤として使用するので、いやな臭いなどなく、快適・安全に塗装できるのが特徴です。

安全性が高い水性塗料には、「ゼロVOC塗料」「低VOC塗料」「オーガニックペイント」の3種類があります。違いが分かりにくいと思うので、表で比較してみましょう。

塗料 VOC 有害物質
ゼロVOC塗料 含まない 含む可能性がある
低VOC塗料 少量含まれる 少量含まれる
オーガニックペイント 含まない 含まない

上記のように、もっとも安全性が高い塗料はオーガニックペイントです。

VOCも有害物質も含まれないため、赤ちゃんの積み木の塗料に向いています。

エコスオーガニックペイントは、化学物質を一切含まない完全無害なペンキです。

赤ちゃんが舐めても大丈夫な塗料で、外壁塗装や室内塗装、家具塗装など幅広い用途で使用できます。

もちろん、赤ちゃんのおもちゃに塗る塗料としても使えるので、市販の積み木に塗装してアレンジも可能です!

赤ちゃんの積み木をDIYで作成する方法

「市販の積み木の塗料が安全かどうか分からない」「オーガニックな素材の積み木で赤ちゃんを遊ばせたい」

こうした悩みをお持ちの方は、赤ちゃんの積み木をDIYで作成してみてはいかがでしょうか。

ここでは、赤ちゃんの積み木をDIYで作成する方法をご紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。

1.材料を準備する

まずは、積み木作りの材料を準備します。

積み木の材料は木材がおすすめです。木材は自然素材なため、無塗装かつ無害な素材で作られたものなら、安全性がかなり高い素材です。

独特の温かみがあるため、DIYで作成したものは赤ちゃんにも喜んでもらえると思いますよ!

木材は、ホームセンターやネット通販などで購入できます。無垢材はもちろん、木材を加工する際に出る「端材」も売られているので、予算や作りたいデザインに応じて選びましょう。

そのほか、下記の道具をそろえてください。

・ペンキ(オーガニックペイントがおすすめ)

・サンドペーパー(#120~#400くらいまで複数枚)

・のこぎり

・ニス(必要に応じて)

ニスはツヤを出したい時や耐久性を高めたい時に使用します。こちらも、ペンキと同じでオーガニックニスがおすすめです。

エコスのオーガニッククリアニスは、安全等級のフォースター対象外。フォースターよりも安全で、赤ちゃんが口に入れても心配のない成分が使用されています。

2.木材をカットする

大きいサイズの木材は赤ちゃんが手に持ちやすい大きさにカットします。

あまりに小さすぎると、赤ちゃんが口に入れた時に飲み込んでしまう恐れがあるので、適度な大きさにします。

3歳以下の赤ちゃんが口を開けた時の口径は最大39㎜程度。喉の奥までは51㎜程度なので、縦・横・斜めにして39㎜、51㎜の楕円形に入らないような大きさを確保しましょう。

《参考サイト》日本家族計画協会

母子保健, 思春期保健, 女性の健康, 指導用教材

3.サンドペーパーをかける

当て板でサンドペーパーを固定し、木材をやすりがけします。木の角やささくれなど、赤ちゃんのケガの原因になりそうな要因を取り除き、丸みのある形に仕上げましょう。

粗い番手で研磨してから、細かい番手で仕上げると滑らかになります。

4.塗装する

必要に応じて、事前にニスを塗ります。乾いた布などで木材表面の埃や油分を取り除いておくことが重要です。

木材全体を塗り終えたら、ペンキを塗装します。

積み木のような小さいものを塗るときは、スポンジ刷毛がおすすめです。

ペンキのカラーによっては一度塗りでも十分綺麗に仕上がりますが、ムラになる場合があります。二度塗りする場合は、十分に乾燥させてから再塗装しましょう。

まとめ|赤ちゃんの積み木の塗料はオーガニックペイントが理想的です

今回は、赤ちゃんの積み木に使われている塗料について解説しました。

赤ちゃんが何でも口に入れてしまうのは成長段階で見られる行動ですが、有害物質などが体内に入る可能性があることは念頭に置いておくべきです。

油性ペンキに多く含まれるVOCは、体内に入ると目や鼻、喉を刺激したり、喘息やアレルギー、シックハウス症候群のリスクを高めたりします。赤ちゃんは呼吸器系の発達が未熟なので、VOCの影響を受けやすいです。

赤ちゃんが積み木の塗料などからVOCを摂取しないよう配慮しましょう。

以上を踏まえ、赤ちゃんの積み木の塗料はオーガニックペイントが理想的です。

口に入れても無害なペンキなので、万が一赤ちゃんが口に入れても心配ありません。DIYで積み木を作るなら、エコスオーガニックペイントがおすすめですよ!

担当ライター

WEBライター 原野 光佳(はらの るか)
WEBライターとして、さまざまなジャンルの記事を執筆しています。
インテリアデザインやおしゃれな家具・雑貨、色の持つ効果などに関して勉強中です。
化粧品や食品などもオーガニックを好んでおり、ユーザー目線でオーガニックペイントの魅力を伝えていきます!

グリーンエレファント

2009年設立。2012年よりエコスオーガニックペイントを輸入販売しています。シックハウス診断士、化学物質過敏症サポーターの資格を取得したスタッフが応対します。

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